FXの勝ち方

FX専業トレーダーは絶対にお勧めできない理由

FXである程度稼げるようになると、誰しもの脳裏をかすめるのが、「仕事をやめて、FX専業で生きていくこともできるのでは」という思いではないでしょうか。

専業トレーダー

憧れますよね。雇われの身から解放されて、自分一人の力で生きていく。本来なら手が届くこともないそんな未来も、FXで稼ぐことができるようになれば、十分実現可能です。

ただ、実際に専業を数年経験した身として、言いたいのです。

専業は、本当に桁違いに稼げるようになるまでどんなことがあっても安定的に稼ぎ続けられるという確信を得るまで、やめた方がいい、ということです。

FXで専業トレーダーになることには様々なリスクがあります。解説していきます。

専業トレーダーのリスク1:「市場」という不確実な世界

FXにおける戦場、外国為替市場

その市場は非常に不確実性が高い世界です。常にこうなる、という決まった動きをすることはなく、去年と今年ではまったく違う動きをしたり、来年や再来年になればまた異なる世界が待っています。

一切予測はできませんし、確実な未来を期待することは不可能です。

当然のことながら、そんな不確実な世界で稼ぐことが出来る収益は、間違いなく不安定です。

相場が良ければ莫大な金額を稼ぐことができるでしょう。しかし来年はほとんど相場が動かない、年中狭いレンジでの相場になるかもしれません。

稼げる時もあればまったく稼げない時期もあるわけです。

特に経験の浅いトレーダーにとっては、今の市場の動きがすべてに思えるかもしれませんが、今の動きが永遠に続くことはありません。それを予測することは基本的に難しく、今稼げているからといって未来永劫稼げるかというと、そんな保証はできないのです。

そして、未来に期待をすればするほど、それを裏切られた際に損失を被るリスクが高まります。

専業になってしまった場合、そうした「稼げない時期」をストレスなく乗り切ることが出来るのかが大きなポイントとなります。

もし兼業であれば、「稼げない時期」に無理をする必要はありません。焦りがない、ということはメンタルの安定となり、負け要因を減らし、勝率を高めることができます。

専業の状態だと、ついつい焦ってしまい、稼げない時期に無理に稼ごうとして損失を拡大させてしまい、さらに焦りさらに損をする、という負のループに陥る危険性もあります。

→「動かない相場で『待つ』選択ができるかが勝敗を分ける

専業トレーダーのリスク2:ストレスによるパフォーマンス低下

兼業であれば、仕事終わりの夜にチャンスがあれば少しだけ取引を行うだけで済みます。

が、これが専業の場合、外国為替市場は24時間営業であり、常に市場の動きを追うことになります。

自己判断で取引をする時間、しない時間を決めることができますが、実際のところいつ勝てる相場がやってくるのかは誰にもわからず、それを逃さず拾おうと考えるなら、四六時中張り付いておかなければならなくなり、体力もさることながら、大きな精神的ストレスとなります。

精神的ストレスは、感情の管理を難しくし、メンタルを揺さぶり、取引の判断に悪影響を及ぼします。結果、本来なら手を出さないところで手を出してしまったり、損切りするべきところでできなかったり、パフォーマンスの低下を招きます。

兼業であれば、無理をしなくてもよく、疲れていれば休めばいいですし、相場が悪ければスルーすればいいのです。無理をして負ける、というケースを劇的に減らすことができます。

 

専業トレーダーのリスク3:リスク管理の緩み

FX、外国為替取引は、高いレバレッジを使用することが一般的であり、不適切なリスク管理が発生すると、そのままそれが大きな損失に繋がります。

専業でトレードを行う場合、四六時中それを行った結果、知らず知らずのうちにリスク管理が緩み、大きな失敗をしてしまう可能性があります。

どんな状況においても、徹底して感情を律し、リスク管理を完璧に行うことが出来る状態でなければ、専業はお勧めできません。

専業トレーダーのリスク4:不安定な収益

もし兼業であれば、無理をしなくても毎月安定した収入がある状態です。当然精神的に余裕が持てますし、同時に安定した精神状態はリスク管理も適切に行いやすくなります。

しかし、専業ではそうはいきません。大きな貯金があるならともかく、そうでなければ生活のために、毎月安定的に勝ち続ける必要があります。

FX・外国為替取引での収益は不確実性を伴い、常に不安定です。

どんな相場でも安定的に、というのは究極の理想ですが、現実はそうはいきません。難しい相場は当然やってきますし、手を出してはいけない相場だって無数にあります。

もし、家族を養う責任がある場合、特に安定収入は必須と言え、その責任が重圧となり、ストレスとなり、トレード成績に悪影響を及ぼします。

ゆえに、安定した収入源を兼業によって持つことが、何より重要なのです。

負のスパイラルにハマった私の経験

まさに、生活費をFXで稼いでいかなければならない、という状況だった過去数年の私は、毎月毎月勝ちに追われていました。

頭では見送った方がいい相場だと気づいていても、利益を積まないといけない、というプレッシャーに無意識のうちに苛まれ、無茶なポジションを持ち、損失を出し、それを取り返すためにさらに無茶なエントリーをするという地獄のループに陥りました。

焦らずに、メンタルを保っていればトータルで負けることがない人であっても、メンタルを削られた状態では信じられないくらいにマイナスが積みあがります。

以上の理由から、FXを専業にすることは高いリスクを伴うため、私はお勧めしません。

慎重な検討と準備が必要であり、基本的には兼業で、副業感覚で稼いでいきましょう。

結果的にその方が、多くの利益を積み上げることが出来ると、私自身の経験から考えています。

専業か、兼業かと悩まれている方は、是非参考にされてください。